NEVERTHELESS

小室哲哉さんの言葉で大好きな、そして心に留めている言葉がある。

「大きな音はだれでも出せるから小さい音を出す練習をした方が良い」


今から10数年前、20代も後半に突入しバンドとも彼女とも上手く行かずギクシャクしだした頃にGQ06ってバンドを
見つけた。2枚組の新譜を迷わず両方買って毎日聴いた。ラップなの?ポップなの?でもたまにギターがズゴズゴやるよねぇ。なんてジャンルが何なのか気にする事無く楽しく聴き続けた。
そのアルバムのファイナルの渋谷クアトロにも彼女と行き(たぶん新しい彼女)花のボンボンを振ってピョンピョン跳ねた。

数年後、noTOKYOのライブでGQ06の人達と対バンをさせてもらえる機会があって僕は興奮した。
自分が好きなバンドの人と同じステージに立てるんだ。さらにメンバーが知り合らしく紹介してもらったりもした。

TAPE ME WONDER
GQ06で歌っていたPGさん(今もあえてそう呼ばせてもらいます)の新しいバンドと何度もステージに立たせてもらい、打ち上げでもお話しさせてもらって
僕はこれが東京なのかと見えない所でささくれを引きちぎり指から微妙に血を垂らしながら渋谷の汚い居酒屋で夢見心地だった。

そんなTAPE ME WONDERの新譜「NEVERTHELESS」を聴き続けているのでふんわり言いたい事を言う。
もうfacebookでいろんな人達が詳しくレヴューを書いているので、僕はふんわり言う。
ふんわりって悪い事をオブラートで包んで言う事じゃないよ。
じゃあそのオブラートをいったん水に浸けてから言いまーす。


顔が浮かぶ。PGさんがJAZZMASTERのトレモロユニットを揺らしているのが。
無造作に繋いだペダルをガチャガチャと踏みつける姿が。
何か伝えたい人なんだなって思う。ゲームセット間際の誰もが諦めかけた3ボールからスゲー豪速球で牽制球ぶん投げるみたいな。
いつかの打ち上げで「ステージでの影がJEFF TWEEDYなんだよね 」って伝えた事があるんです。
もちろん僕の大好きなwilcoのシンガー。あのJAZZ MASTER抱えたシルエットも相まってさ。
でもさ、ちょっと前から思ってたんだけど清志郎さんの影も最近みえるんですけどね。

音の事も。
いろんな環境で聴いたんです。
コンポ・ipod・Bluetoothのスピーカー・カーステレオ・あえてのFMトランスミーッターからのモノラルカーステレオ。

何に変えても金物が素晴らしい。
まず音色。バランス。サスティン。ニュアンス。

シンバルのニュアンスよ

ハレーション起こしてたり解像度の悪さで歪んで聴こえたりするCDもたくさんある中、スゲー録音だ!って。
そのニュアンスを確実に録音するって意味で。


書いてて聴いててなんだか悔しくなってきたからもう終わらせる。

演奏しているメンバーの姿が見える。
透明度の高いロングリバーブの中で軋むトレモロユニットが見える。
鬼気迫る真顔の裏でソフトに刻むしなやかなスティックワークが見える。
弦に当てるピックの角度に腱をピリつかせる右手が見える。
全ての楽器の帯域のどこでもなくどれにも密着する音域を探し出す低音が見える。


僕はこんなに小さな音がたくさん録音されているCDを初めて聴いた。
聴けば聴くほどその奥行きと情報量のダイナミズムを何度でも発見出来るだろう。



追伸
itunesで聴きながら書いていたんだけど、「NEVERTHELESS」が終わって次のアーティストの曲が始まっていたんだけど
しばらく気が付かなかった。
それはThurston Mooreのソロアルバム。
タイトルは「Tape」




スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

coita

Author:coita
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード